企業組織を実際に運営していくためには、業務の進め方や働き方などに関する様々なルールが必要になります。この記事では、社内ルールの整備が重要とされる理由や、コンプライアンス上決めておくべきルールの具体例などについて紹介します。

社内規定・ルール整備の必要性

社内規定とは、会社の円滑な業務遂行のために必要となるルールを明文化したものです。

特に、会社の規模が大きくなると経営者が1人で会社のすべてを統制するのは難しくなりますし、従業員の異動により新しい担当者に業務の引き継ぎをするような場合も出てきます。また、トラブル発生時においては、その後の対応を全社員で統一しておく必要もあるでしょう。こうした際に、組織運営や仕事のやり方、トラブル対応などに関するルールが明文化されていないと、社内で混乱が生じる原因となります。

社内規定を始めとしたルールの整備は、会社組織の円滑な運営のためにも欠かせないものなのです。

就業規則

常時10人以上の労働者を使用する使用者は、就業規則を作成して、労働基準監督署に届けなければなりません(労働基準法89条)。

就業規則は、労働者の労働条件や服務ルールなどを定めるもので、いわば企業と労働者が結んでいる労働契約の内容を文書にしたものです。労働時間や賃金、退職に関する規定などが書かれています。

就業規則は社内規定の一種ですが、法律により作成・届け出が義務づけられている点、内容についても一定の規制が設けられている点に特徴があります。

プライバシーポリシー

プライバシーポリシー(情報保護方針)とは、企業が自社における個人情報の利用目的・管理方法を定めたルールのことです。

個人情報はその人のプライバシーに関わる情報そのものであり、万が一企業が預かった情報が一部でも外部に流出すれば情報の持ち主の利益が大きく害されます。そうなれば、情報を管理していた企業側としては当然厳しく責任を問われることになるでしょう。

利用者に安心して個人情報を預けてもらうためには、企業側で情報管理を徹底し、また預かった情報を適切に利用することが大切です。そこで、企業としてはプライバシーポリシーという形で情報の利用目的や運用ルール、情報の開示手続きに関する事項などを明文化し、利用者に対して周知徹底する必要があるのです。

コンプライアンス遵守のためにもルール作成は重要

社内統制や業務の遂行、さらにコンプライアンス遵守のためにもルールの作成は欠かせないものです。もしルールに不備があると後に問題になる可能性もありますし、さらにたとえ社内の独自ルールであってもその時々の法律や判例の影響を受ける場合もあります。後のトラブルを回避するためにも、ルールの作成や変更にあたっては企業法務に詳しい弁護士に相談することをおすすめします。

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